アクセントを間違わずに朗読する!アクセント記号の書き方

こんにちは。
声と体で小説の世界を
生き生きと表現する舞台朗読研究所
S-R Labo 松井みどりです。

今回は「アクセント記号の書き方」
についてお話しします。

アクセント記号とは?

アクセント記号とは、
日本語の発音を表示する時に
使用する記号
のことです。

アクセント辞典を
ご覧になったことがある方は
ご存じと思います。

漢字にふりがなを振り、
その記号を書き入れます。

読み方に慣れてしまえば、
二度とアクセントを間違わずに
読むことができます。

とても便利ですので、
ぜひ覚えてください。

アクセント記号のルール

音が高くなるところに棒線を引く

一番大切なルールは、
音が高くなるところに棒線を引く
ということです。

これは太宰治の
「メリイクリスマス」の
一節です。

「緑色」にふりがなを振り、
音が高くなるところに
棒線を引きます。

 どりいろ

この場合はこんな風に
読みます。

同じように
「帽子」にふりがなを振り、
音が高くなるところに
棒線を引きます。

 うし

こちらはこうなりますね。
これが一番基本的な
ルールです。

音が下がるところにカギ印をつける

音が下がるところには
カギ印をつけます。

これも例でご覧いただきます。

名詞の場合、その後につく
助詞を上げるか下げるか
によって、

棒線のままにしておくか、
図のようにカギ印にするかが
決まります。

例えば「紐」という言葉。

「ひも」の「も」が
高くなりますから、
そこに棒線を引きます。

次の助詞「を」は
「ひも」の「も」と
同じ高さなので、

この場合は「も」に
棒線を引いただけで
OKです。

 もを

ところが「あご」の場合、
その後の助詞「で」は
「あご」の「ご」より
音が下がります。

そういう時には
「ご」に棒線を引いてから
図のようなカギ印を書きます。

 ご
あ で

アクセント記号の具体例

以上の2つのルールに沿って
アクセント記号を書きます。

では具体的に
どういう時にアクセント記号を
使うと良いのかをお伝えします。

固有名詞特有の読みがある場合

名詞の場合、
先ほどの「紐」「顎」は
その後につく助詞の音の高さ
表記に影響していましたが、

ひとつの名詞の中でも
音に変化がある
ことがあります。

例えば人名、社名など
固有名詞の読み方は
それぞれによって異なります。

例えばこういうことがあります。

「長坂」さんには
一般的に2つの読み方が
あります。

*「が」で上がる読み方
 が
な さか

*「がさか」が平板になる読み方
 がさか

これをアクセント記号で書くと、
上の写真のようになります。

人名などはその人によって
名乗り方が違うことが多いので、

確認できるようなら
きちんと確認して読むと
間違いがありません。

よく読み間違える言葉がある場合

自分がよく間違がえる
アクセントがある
場合、

あらかじめアクセント記号を
付けておけば、
間違いなく読むことができます。

例えば読んでいて先生に
「ここはこう読んで」と
アクセントを注意された時、

忘れずにアクセント記号を
付けておけば、
次から間違えることは
ありません。

もちろんアクセント記号は
名詞にだけ付けるものではなく、
動詞、形容詞、副詞など
あらゆる言葉につけられます。

アクセント記号に慣れる方法

とても便利なアクセント記号ですが、
慣れるまではやはり
パッと見てその通りに読むのは
難しい
と思います。

そこでアクセント記号に慣れる方法
ひとつご紹介します。

それは、めちゃくちゃな
アクセント記号を書いて、
その通りに読んでみる方法
です。

例えば「留守番電話」という
言葉を使ってやってみましょう。

今回は横書きの文章
アクセント記号を
入れてみました。

1は普通の読み方です。

 すばんで
る    んわ

2になると

る    んわ
 すばんで

となります。
ちょっと間抜けな音ですね。
さらに3になると

 すば  んわ
る  んで

となり、さらに忙しく
音が入れ替わります。

4の場合は、

  ばんで
るす   んわ

となります。

こんな風にでたらめの
アクセント記号をつけて、
その読み方で読んでみることで、

アクセント記号に慣れ、
あまり意識しなくても
スッと読めるようになります。

新アクセント記号について

実は、今お伝えした
アクセント記号は、
「旧アクセント記号」です。

時代は変わり、
今は新しいアクセント記号
表記されているようです。

こちらはなかなか難しそうですが、
ご興味ある方は
NHKさんのこちらの記事を
ご覧ください。

新しいアクセント記号は、具体的にどんなことを表しているのでしょうか|NHK放送文化研究所
世界に類を見ない、放送局が運営する総合的な放送研究機関

アクセント記号は
表に出すものではなく、
あくまで読み手のためのものです。

ですから今回私が
ご紹介した方法でなく、
ご自分なりの表記方法で書かれても
全く問題ありません。

ただひとつの決まった方法で
表記することができると、
あとで見直す時などに
とても楽です。

まとめ

今回は「アクセント記号の書き方」
についてお話ししました。

アクセントの表記には
苦労されている方も
いらっしゃるようです。

ひとつやり方を覚えてしまえば
簡単に書き留めることができるので、
しばらくたってから見返しても
間違わずに読むことができます。

戸惑うのは最初だけですので、
ぜひチャレンジしてみてください。

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S-R Labo主宰
松井 みどり

元フジテレビアナウンサー。退社後はナレーターとして活動する一方、舞台活動もスタートし、芝居、朗読、朗読劇などの舞台に年に10本ほど参加。2014年より教える仕事も続けている。

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