こんにちは!
「小説を演じる小説劇研究所」
S-Rラボ 松井みどりです。
今回は
「朗読する前に確認しておきたい
3つのポイント」について
お話します。
朗読する前に確認しておきたいポイント
皆さんは作品を選んでから
実際に読みだす前に、
どんな準備をしていますか?
人によってさまざまかと思いますが、
私が大切にしていることを
お伝えします。
自分はどこに感動したのかをはっきりさせる
読む作品を誰かが選ぶのではなく
自分で選ぶ場合、
自分が好きな作品や読みたい作品を
選ぶことになると思います。
その時にまず、
自分はその作品のどこが好きなのか、
どこに感動したのかを
確認してみてください。
難しく考える必要はありません。
この人物のこのセリフが好きだ、とか
このシーンに感動した、くらいで
大丈夫です。
なんとなくいいと思った…ではなく、
ここが好きだからこれを読みたい!
というところがはっきりしていると、
読んでいて楽しいですし、
そこを表現したいという
モチベーションにもなります。
まずはご自分の感動ポイントを
確認してみてください。
登場人物のセリフを確認する
私は登場人物のセリフを
声を変えて読み分ける
ことについては、
そんなに意識しません。
でも、いろいろな文章を読むと、
それだけでは対応できない
こともあります。
なのでまず、
人物が何人出てくるのか、
読み分ける必要がある人物はいるのか、
ということを確認します。
やはり
人物が何人も同時に出てくる場合は
読み分けが必要な時も
あるからです。
まぁ、あまり登場人物が多い作品は、
朗読には向かないとは思いますが、
どうしても読みたい!という場合も
ありますからね。
その場合、自分なりに
どう読み分けられそうかを
イメージトレーニングします。
キャラクターがはっきりしている場合は
いじわるそうに、明るく、おどおどと…
など、性格から考えます。
それでうまくいかない場合は、
声の高低、話すスピードの変化などでの
対応を考えます。
また、体勢を変化させることで
違う人物を表現することもできます。
読む前に作戦を立てる、
というイメージで、
自分なりにどうしたら表現できそうか、
考えてみてください。
全体のトーンを決める
自分の感動ポイントを確認し、
人物の読み方が決まったら、
それらを踏まえて
全体のトーンを決めます。
その作品は動きのあるシーンの多い
生き生きしたトーンなのか。
あるいは回想シーンがメインで
ゆったりとした時間が流れる
トーンなのか。
はたまた抽象画のような
混沌としたトーンなのか…。
その作品を表現するにあたっては、
この全体のトーンを決めることが
とても大切です。
もちろん長い文章の場合は、
いろいろなシーンがあるわけですから、
ひとつのトーンでは対応できない
こともあります。
でも短い文章の場合は、
全体のトーンが一貫していると
とても聴きやすくなります。
特に地の文を読む時に
聴き手に感じてほしいイメージが
一定になり、
伝わりやすくなるからです。
どうしても
「この文章は、ここでブレスを取る」
「この音を高く読む」
などという技術的なところに
目が行きがちですが、
その作品が持つ全体的な
雰囲気をつかんでおくことが、
表現する時には
とても大切になります。
それがすなわち、
あなたがこの作品を
どうとらえたのか、という
個性を表す部分にもなるので、
ぜひ全体のトーンを
考えて読んでみてください。
まとめ
今回は
「朗読する前に確認しておきたい
3つのポイント」について
お話しました。
大切なことは、
仮でいいので決めてみる、
ということです。
実際に読み始めたら、
「あ、こっちの方が感動する」
「この人はこう読んだ方がいいな」
「違うトーンの方がしっくり来そう」
と思うことはよくあります。
そういう時は、その部分を
変更してしまえばいいのです。
最初から完璧を目指す
必要はありません。
でも仮決めでいいので
決めて進んでみることが大切です。
ただ漫然と読むのとは
読む意識が変わります。
ぜひお試しください。
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