初心者必見!朗読劇を作る時の流れ&稽古の仕方

こんにちは。
声と体で小説の世界を
生き生きと表現する舞台朗読研究所
S-R Labo 松井みどりです。

今回は「朗読劇を作る時の
流れ&稽古の仕方」
について
お伝えします。

朗読劇は楽しい!

すでに朗読を学んでいる方で
「たまには人と一緒に読んでみたい」
と思っている方もいらっしゃるでしょう。

またお子さんたちの集まり
ママ友さんたちの出し物
朗読劇を考えている方も
いらっしゃると思います。

朗読劇は大掛かりなセットが必要なく、
台本さえあれば誰でもできるため
最近では多く上演されています。

またお芝居のように
セリフのやり取りがあるので、
みんなで楽しく行うことができます。

今回は朗読、朗読劇初心者の方が
朗読劇を作るの流れと
稽古の仕方
をご紹介します。

朗読劇作成の流れ

作品・メンバーを決める

なんといってもここからですね。
すでにメンバーが決まっているなら、
そのメンバーの人数に合わせて
作品を選びましょう。

大人数ならなるべく
セリフが多い作品を選んだ方が
みんなで楽しくできます。

少人数でやるなら
そこにはこだわらずに
作品を選べます。

どんな場で、どんな人たちに
聴いてもらうのか
を確認し、

その人たちが
楽しんでくれそうなもの
選びましょう。

ついつい自分たちの都合だけで
決めてしまいがちですが、

発表する場が決まっている場合は
その場にふさわしい作品を選ぶことが
とても大切です。

特にそういうことがなければ、
上記の条件に合いそうな
お好きな作品を選んでください。

台本を作る

作品が決まったら、
それを台本の形に作り直します。

パソコンが使える方がいるなら、
その方に作ってもらえると
スムーズです。

青空文庫のように
すでにテキスト化されている
作品
であれば、
それをダウンロードできますが、

本の形である場合は、
そのままコピーするか、
Wordなどでテキスト化するか

ということになります。

おススメはテキスト化してから
台本にする方法
です。

コピーは手軽ですが、
字が小さかったり、
余白が少なかったりするので
読みづらくなってしまいます。

面倒ではありますが
一度テキスト化しておけば
保存も簡単ですし、
何より好きな形式に編集できます。

台本はできれば
本のような形にした方が、
A4を横にしたものをめくりながら
読むより読みやすいです。

本にする方法は
お好きなやり方でどうぞ。

台本の詳しい作り方
何度でも簡単に台本を作る方法は、
こちらの記事でご紹介しています。

稽古する日程を決める

発表の日にちが決まっている方は、
それに合わせて
稽古する日を決めましょう。

朗読劇は台本がありますので、
そんなに稽古しなくても
できることはできます。

できれば最低5~6回、
10回くらい練習の時間が取れると
いろいろな工夫をすることも
できると思います。

この練習する日程を合わせるのが
人数が多いととても大変です。

もしその後もそのメンバーで
集まることがありそうなら、
グループアプリを使って
連絡を取り合うのが便利です。

私のおススメは
BANDというグループアプリです。

BAND – The App For Groups
Where Leaders Communicate Better

このグループアプリはLINE系なので、
操作が分かりやすく簡単です。

投稿する時に「投票」という機能があり、
候補の日程をあげておくと
メンバーが自分の予定に合わせて
参加できるかどうか投票できます。

私もこのアプリを使って
公演の時はメンバーと
連絡を取り合います。

興味がある方は
ぜひ使ってみてください。

練習する場所を決める

学校か何かの集まりで、
すでに集まることのできる
場所がある方は
問題ありませんが、

そうでない場合は
練習する場所を確保する
必要があります。

朗読劇は声を出しますので、
防音じゃなくてもいいですが、
ある程度の音を出しても
大丈夫な場所
が必要です。

スタジオのような
大掛かりなものを利用しなくても、
地域にある地域活動センター
のようなものを利用しましょう。

そのセンターによって
利用に制限があることもありますが、
4時間600円くらい
練習場所を確保できます。

人気のセンターや部屋は
すぐ予約で埋まってしまうので、
日程が決まったら
早めに予約を入れましょう。

稽古の仕方

さぁ、いよいよ練習開始です。

誰か演出ができたり、
教えたりできたりする方

いらっしゃる場合は、

その人が中心になって
練習をしていきましょう。

特にそういう人がいないなら、
みんなでアイディアを出し合って
作品を作っていきましょう。

いろいろな意見が出ると
自分ひとりでは想像もしていなかった
面白い作品ができることもありますよ。

配役決め

みんなで集まったら、
まずは配役を決めましょう。

通常の朗読劇では、
登場人物ごとにひとり
担当します。

地の文は長いことが多いので
複数人で読んでもいいですね。

これはそれぞれの団体によって
いろいろの事情があるでしょうから、
みんなで話し合って決めましょう。

本読み

配役が決まったら、
一度全員で読んでみましょう。

この時は適当に座って
台本に目を落としたまま

構いません。

まずは作品の全体の雰囲気
つかんでください。

「ここのシーンが大切だな」とか
「〇〇さんと△△さんのセリフの
やり取りがおもしろいわ」
とか
そんな感じでOKです。

この時点で「面白い!」となったら、
それは作品が本当に面白いか、
読んでいる方々が面白いかですが、
素晴らしいです!

でもそう思えなくても大丈夫。
これからの稽古で
面白くしていきましょう。

合わせ稽古

次に行うのは
合わせ稽古です。

読めない漢字や読みづらい言葉は
家で練習してきてもらい、
稽古の日はみんなで合わせることを
集中して行いましょう。

まずは場面を区切って、
そこまでを2回読んでみましょう。

なぜ2回かというと、
1回目はうまくいかなくても、
もう1回やると本来の読みが
できる
ことが多いからです。

その時に注意してほしいのは
間があき過ぎず、
物語がスッと流れているか

ということです。

最初はどうしても
自分のところを読むのに
精一杯
になってしまいがちです。

相手が読んだ後、
自分の呼吸で読み始めるため
不自然な間があいてしまうことが
多いのです。

それを防ぐために、
自分のところだけを読むのではなく、
必ず他の人が読んでいる時は
そこを一緒に黙読しましょう。

これが朗読劇では
非常に大切です。

物語をひとりでずっと黙読していて、
自分の番が来た時だけ声を出す、

ということですね。

こうすることで
前の人が読み終わった後、
自然な間で読み始める
ことが
できるのです。

場面を区切りながら
そういう読み方を
体に落とし込んでください。

立ち稽古

合わせ稽古が十分できたら、
立ち稽古へと進みます。

座ったままで読む場合は
ここまでする必要はありませんが、
朗読劇を立体的にする場合は
動きも考えてみましょう。

これは作品やメンバーによって
様々ですので、
いくつかヒントをお伝えします。

セリフを言う人が自由に動いてみる

セリフを言う人がその場ではなく、
少し動きながら、あるいは場所を
変えてから話し始める

面白くなります。

他の人との差ができて、
立体的になるからです。
その人物たちを目立たせたい時には
試してみてください。

地の文を読む人が前に出る

これはよく行われますが、
小説を読む場合には必ず
地の文があります。

地の文が続く時に、
地の文だからと引っ込むのではなく、
むしろ前に出て読んでみましょう。

ひとりずつ読む時に
前に出てもいいのですが、
少し忙しく感じることもあるので、

ある程度、地の文が続くシーンで
しかもそのシーンが大切な時は、
地の文チームを全員
移動させる
ことができると、

人の目がそちらに集中するので
内容を聴こうとしてくれます。

読みながら顔を上げてみる

「朗読がつまらない」と言われる
理由のひとつに、
読み手の感情が聴き手に飛んでこない、
ということがあります。

それを防ぐために、
読みながら時折顔を上げて、
聴き手の方を見てみましょう。

慣れないと恥ずかしかったり、
緊張したりで
うまくいかないかもしれませんが、

人の顔を見ながら読む効果は
抜群です!

そのシーンで
注目してほしい人とそうでない人との
差もできて見やすくなるので、
ぜひお試しください。

具体的な顔の上げ方は
こちらの記事を
参考にしてみてください。

通し稽古

読みや動きの練習が
十分にできたら、
通して読んでみましょう。

場面場面で稽古したものが
ひとつになって、
最終的にどんな作品になっているか
確認してください。

「こうしたらどう?」
「こっちの方がいいかも?」

などという意見は
どんどん出し合いましょう。

そして誰かがアイディアを出したら、
必ず一度やってみましょう。

やる前はどうかな…と思っていても、
やってみると意外と面白いことは
私たちでも良くあります。

そうやってみんなで話し合いながら
何度か通し稽古を行ってください。

ゲネプロ

演劇の世界では
本番と全く同じように
作品を上演することを
ゲネプロ、あるいはゲネといいます。

通し稽古を何回かやったら
本番と全く同じように
ゲネをやってみましょう。

本番の衣装を着て、
本番と同じように動きましょう。

誰かが間違えても止まらずに
最後に礼をするまで(必要なら)
ノンストップでやってください。

ゲネは集中力が必要なので
何回もやる必要はありません。
本番前の最後の稽古で
1回やれば十分です。

やはり本番になると
いろいろなことに気を取られ、
稽古の時のようにできないことが
よくあります。

それを少しでも防ぐために、
本番に慣れておくというのが
ゲネをやる理由です。

ですからやった後に
何か問題がなかったかどうか
必ず確認してください。

必要なら修正してください。

ここまで稽古すれば大丈夫!
自信を持って
本番に臨んでください!

まとめ

今回は
「朗読劇を作る時の
流れ&稽古の仕方」

についてお話してきました。

どんな形でも、
まずやってみることが大切です。

はじめからうまくいくことなんて
ありません。
稽古をしながら楽しんで
作品を作り上げてくださいね。

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S-R Labo主宰
松井 みどり

元フジテレビアナウンサー。退社後はナレーターとして活動する一方、舞台活動もスタートし、芝居、朗読、朗読劇などの舞台に年に10本ほど参加。2014年より教える仕事も続けている。

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