間は魔なり!2種類の間を使い分けて自然に朗読する方法

こんにちは!
「小説を演じる小説劇研究所」
S-Rラボ 松井みどりです。

今日は
朗読する時に本当に大切な
「間(ま)」について
お話ししたいと思います。

「間」の種類

「間」にはいろいろな種類がある

ひと口に
「間」と言っても、
その種類は様々です。

まずは一文の中で
どこで間を取るか

という「間」。

それから文章と文章の
あいだ
の「間」があります。

「間が悪い」
なんて言葉もありますが、
間が良い朗読は
聴いていて話がスッと
入ってきます。

今日は
「一文の中の間」
についてお話しします。

一拍の間

まずは
「一拍の間」です。

これは文章を読む時、
普通に一拍
息を吸う間
のことです。

人によって多少テンポが
違うかもしれませんが、
そんなには変わりません。

半間

一拍の間の
半分の間のことです。

厳密に言うと、
もっと短いかもしれません。

パッと息を吸って、
あるいは間だけ取って
すぐ次の文章を読みます。

一文を読む時の間は
大きく分けて
この2種類です。

一拍の間

どんな時に取るのか

基本的には
読点(、)が打たれているところ
で一拍の間を取ります。

お客さまは
あなたと一緒に呼吸しているので、
あまり息を吸う間がないと
息苦しくなってしまいます。

ですから
読点が打たれたところで
タイミングよく息を吸うことが
大切です。

注意点

読点(、)のたびに
一拍の間を
取らないようにしましょう。

読点は、文章を黙読する時
読みやすくするために
打たれていることが多いです。

ですから読む時
毎回一拍の間で
しっかり間を取ってしまうと、

テンポが一定になり、
話が伝わりにくくなります。

例えば

「私は、良いだろうと思った。」

という文章があるとします。

その時に
「私は」「良いだろうと思った」
の間に一拍の間を取ると、
文章が自然に聞こえません。

こういう時は

「私は良いだろうと思った」

と読み切ってしまった方が
自然に聞こえます。

あるいは次でお話しする
半間を取ってもいいと思います。

半間

どういう時に取るのか

半間は
基本的には
次の言葉を強調したい時
に取ります。

例えば

その男は、高梨聡と名乗った。

という文章があるとします。

この時、
「その男は」の後は
名前を強調したいので
間を入れたいのですが、

一拍の間を入れてしまうと
文章が切れてしまいます。

その場合は、
半間を取れる
自然に流れます。

この場合は
本当にちょっと間を入れるだけで
「高梨聡」という名前が
わかりやすく伝わります。

注意点

半間の場合は
読点がついていなくても
取ることがあります。

例えば

だからと言っていつも思っているわけではない。

という文章の場合、
「言って」と「いつも」
の間で半間を取ります。

この場合はぱきっと音を切って
間を取るのではなく、
前の音をひっぱりながら
間を取ります。

「いつも」の音は上げて
読みたくなりますよね?

その時に
同じテンポで読むだけでなく、
ほんのちょっと
「いつも」の前に間が取れると

文章にニュアンスが生まれ、
色合いが豊かになります。

また
息を吸って半間を取る時と、
息を吸わないで半間を取る時
もあります。

それぞれの文章に合わせて
どちらが有効か
考えてみてください。

気持ちの上で大切なこと

具体的なことを書いてきましたが、
これらは意識せずに
自然にできることが
理想
です。

大切なことは、
文章の中のどこを伝えたいのか、
どの言葉が大切なのか

パッとつかみ、

適切な間
音の高低の抑揚
強調することです。

それをつかむためには、
読みながら自分の声を
よく聞いてください。

自分の朗読の
初めてのお客さんが自分、

という意識で読めると、
「ここ!」というポイントが
わかるようになってきます。

また、

読むのではなく、
普通に話すとしたら
どんな間を取るだろう…

と考えながら読むことが
とても大切です。

まとめ

本当に
「間」は難しいです。

また文字で説明するのも
難しいですね…。

でも大切なことなので、
何回かに分けて
いろいろお伝えしていきます。

また読み方に
正解不正解はありません。

読み手のその時の感覚で
間の取り方が変わっても
いい
と思います。

大切なのは
同じことを繰り返さない
ということ。

同じ間、同じ音が続かないよう
気を付けて、
豊かに表現しましょう。

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S-R Labo主宰
松井 みどり

元フジテレビアナウンサー。退社後はナレーターとして活動する一方、舞台活動もスタートし、芝居、朗読、朗読劇などの舞台に年に10本ほど参加。2014年より教える仕事も続けている。

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コメント

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