発表する時には必要☆朗読台本の編集方法

こんにちは。
声と体で小説の世界を
生き生きと表現する舞台朗読研究所
S-R Labo 松井みどりです。

今回は
「朗読台本の編集方法」
についてお話します。

朗読台本とは

発表会や公演で朗読をする時、
ひとりの持ち時間が
決まっている
ことがあります。

発表会の場合は10分程度、
公演の場合は30~40分くらい
一般的だと思います。

通常の短編小説は、
短いと思っても、普通に読むと
1時間近くかかってしまうことが
よくあります。

そういう場合は、
自分の持ち時間に合わせて
文章を割愛しなければなりません。

そうして作った台本を、
ここでは朗読台本と呼びます。

朗読台本の編集

著作権を確認する

まずはその作品の
著作権を確認しましょう。

以前にこんな記事も書いているので、
ご興味ある方はお読みください。

例えば、現在書店に並んでいる
新刊の中の作品を読みたい場合、
厳密に言えば許諾が必要になります。

しかし、個人が楽しみのために
読むことは許されているので、
練習のために好きなものを読んでみることは
問題ありません。

自分で朗読台本を作ると
物語の構成を理解する手助けにもなるので、
好きな作品があったら
思い切ってチャレンジすることをお勧めします!

一度全文を読んでみる

ものすごく長い作品でなければ、
一度全文を読んでみましょう。

きちんと読めなくても大丈夫です。
読めない漢字などをチェックしながら
黙読したら、
声に出して読み、時間を計りましょう。

慣れてくると、黙読しただけで
「このくらいかかるかな~」という
見当がつくようになりますが、
最初は読んだ方が早いです。

また、たどたどしかったとしても
声に出して読んでみると、
黙読していた時とは
違う印象を持つこともあります。

いずれにしても勉強になるので、
短編小説なら迷わず
読んでみましょう。

何分くらいかかるのかがわかったら、
次に進みます。

発表の仕方を考える

通常の朗読会の場合

参加する会の発表方法に
決まりがある場合
は、
それに沿う必要があります。

通常の朗読会では、
ひとつの作品を
話が分かるように読む
のが
普通なので、

その場合は
持ち時間に合わせて
全体的に割愛していくことが
必要になります。

一度全文を読んでいれば
どれくらいの文章を割愛するのか
見当がつきます。

例えば全文を読んだ時に
1時間かかる
のであれば、
持ち時間が30分なら
大体半分の量にする
必要がある、
という具合です。

読みたいところだけ読む場合

もっと自由な会の場合は、
自分が一番感動したところ、
伝えたいところだけを読む、

というチョイスもありです。

例えば読みたいシーンが
ラストシーンだった場合、
そこまでを口頭でお客さまに
説明する
のです。

私が以前、発表会を主催した時は、
参加者の方にこの方式で
発表してもらいました。

これだと、適切な文章を
割愛するという難しい作業が
最小限になります。

会の雰囲気も、お客さまと一体となった
温かいもの
になりますので、
とてもおススメです。

文章を割愛する

最初に考えていただきたいこと

人の文章を割愛する前に、
ぜひ考えていただきたいこと
があります。

それは、

「作家さんたちが心血を注いで
書かれた作品には、ひと文字も
余分な言葉はない」

ということです。

割愛していく時には、
その部分がなくても
話の筋が通るところを
探す
ことになります。

しかしそれは、
その部分が不要なのではなく、
朗読という方法でお伝えする時は
ない方がわかりやすくなる、

という視点で行ってほしいのです。

黙読で読む時は、
とても感動して読まれた作品でも、
実際に読んでみると
違った感じを受ける
ことがあります。

また、人が耳から得られる情報には
限度があります。

朗読は黙読よりも集中力がいるので、
舞台という場所で聴いていただく以上、
短くしないと本当のその作品の良さが
なかなか伝わらない
のです。

聴いていて疲れてしまい、
本当に感じてほしいところを
十分に感じてもらえないと、
その作品世界をお伝えすることが
できません
よね。

ですから、朗読のサイズに合わせて
作品を整えていく
、という作業が
必要になるのです。

これはある意味、
作家さんの書かれた文章を
再構成する
、という作業です。

難しく考えることはありませんが、
作家さんが伝えたいことを
正確に理解し、
どうしたらそこを伝えられるかを
じっくり考える
必要があります。

ですから、実際に割愛する作業の前に
ぜひ作品全体の構成が
理解できる
くらいに、
何度も読んでみてください。

作品をコピーする

文章を割愛する時は、
コピーした文章を線で消しながら
割愛するのが一般的です。

さすがに本自体に書き込むのは
気が引けますし、
コピーした方が持ち運びも
便利です。

また何度も考えていると
修正したくなる時もあるので、
やはりコピーを使った方が
取り回ししやすいです。

割愛する文章を決める

さて、いよいよ
文章を割愛する作業
入ります。

物語の構成を理解したら、
割愛しても話が通じるところを
探します。

感覚としては、
読んでいて「ここは長いな」
と感じるところは、
割愛した方が良いことが多いです。

くれぐれも、人物が最初に
登場するシーンなど、
それがないと話がつながらない、
というシーンを
割愛しない
ようにしましょう。

また、ここは割愛できるけど、
この作者の特徴的な文章だし、
自分が好きな部分だから残そう!

と決断することも必要です。

この作業をする時は
後から修正しやすいように、
消せるペン鉛筆、
シャープペンシルなどを使って
線を引いておくことをお勧めします。

私は、この割愛する作業を
基本的には読み手に行ってもらいます。

私がやってしまってもいいのですが、
この作業は文章をとても丁寧に
読んでいくことになる
ので、
勉強になるのです。

割愛してもらった文章を読んで、
私がアドバイスしています。

かなり時間がかかりますが、
かけるべき時間だと思うので、
じっくり腰を据えて行ってください。

確認のために作った台本を読む

「これでいいかな」というものが
できたら、確認のために
時間を計りながら読んでみましょう。

持ち時間内に収まるまで、
この作業を繰り返します。

台本の形を整える

最後に、台本の形を
整えましょう。

自分の勉強のために読むのなら、
コピーしたものを
そのまま読む
こともできます。

もう少しきちんと台本にしたいと思う方は、
読む部分だけをパソコンで打ち直して
印刷
すれば、
きれいな台本が出来上がります。

製本の仕方は
こちらの記事を参考にしてください。

番外編

好きなシーンだけを読んでいい!

どうやって朗読台本を作るのか
お話してきましたが、

読むまで、結構時間がかかるのね。
ちょっと面倒だわ…。

と思った方も
いらっしゃるでしょう。

舞台朗読は
基本的には人の前で読むことが
目標なので、ここまでは
王道の方法をお話ししました。

でも純粋に「朗読する」
ということを考えると、
まずはとにかく読んで感動したシーン、
好きなシーンを読んでみてください!

きっとそこには
あなたが大切にしていること
あなたの好きな行動、考え
書かれているはずです。

読んでいて楽しい!
読みたい!
と思うところを、
まずは2~3分でいいので
読んでみてください。

そこを中心に、
少しずつ読む範囲を
広げてみましょう。

どこを選んだらいいのか
わからない場合は、
短編の場合はラストシーン
選んでみましょう。

短編であっても
ひとつの作品を読むのに
こんなに時間がかかるのか…

と思われると思います。

そうやってたくさんの文章に
触れる、読み慣れる
、ということは
とても大切です。

全文テキスト化のススメ

全く効率的ではないのですが、
あえて私は全文テキスト化
おススメします。

ブラインドタッチで文章を打てる方、
この作品は何度も
読み続けていきたい
と思う方は、
ぜひチャレンジしてみてください。

私は今年のはじめに、
ある長編小説を全文テキスト化しました。
私が主宰するMido Laboの
次の公演で上演予定の作品です。

文庫本で360ページ以上。
立派な長編小説でしたが、
毎日少しずつパソコンに向かい、
3ヶ月ちょっとでテキスト化できました。

その時に思ったのですが、
全文テキスト化はその作品を理解する
とても良い方法
でした。

当たり前ですが、ただ読むよりも
ひと文字ずつ打っていく、という作業を
することで、なんとなく読んでいた部分を
きっちり読むことができた
からです。

作品全体の構成や、
サラッとしかわからなかった部分
十分に理解出来ました。

全文テキスト化は
確かに時間がかかりますが、
とても勉強になる、というのが
実際やってみての感想です。

これぞ!という作品に出会ったら、
ぜひチャレンジしてみてください。

まとめ

今回は
「朗読台本の編集方法」
についてお話しました。

「たくさんの作品を読んでいく」
ということも勉強になりますが、

「ひとつの作品を読み込んでいく」
ということもまた、
違う勉強になります。

ぜひご自分の好きな作品
朗読台本を作り、
じっくりと読み込んでみてください。

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S-R Labo主宰
松井 みどり

元フジテレビアナウンサー。退社後はナレーターとして活動する一方、舞台活動もスタートし、芝居、朗読、朗読劇などの舞台に年に10本ほど参加。2014年より教える仕事も続けている。

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