もっとこんな風に朗読したいのに…落ち込んだ時の対処法

こんにちは。
声と体で小説の世界を
生き生きと表現する舞台朗読研究所
S-R Labo 松井みどりです。

今回は
「朗読していて落ち込んだ時の
対処法」
についてお話します。

朗読で落ち込む時のパターン

朗読を学んでいると、
時によってはどうにもうまくいかず、
落ち込んでしまう…
ということが
往々にして起こります。

次のステップへ行くために
必要なこともあるのですが、
できれば早くそこから
脱出したいですね。

そのために、
どういう時に落ち込んでしまうのか、
まずはそのパターンを知りましょう。

課題があり、わかっているのに思うように読めない時

レッスンに通っている方は、
ご自分の課題を理解している方も
多いと思います。

「抑揚がつかず、一本調子」
「テンポの変化がなく一定」
「セリフが苦手」
「地の文が棒読みになる」

…などなど、
読みを追求すればするほど
様々な課題が出てきます。

この場合は、
「この読み方じゃない!」
ということはわかっているけれど

「じゃあどうすればいいのか…」
ということが
わからないパターンです。

これはとても苦しいですよね。
だって、違うことはわかっている
わけですから。

自分に近い人がうまく読んでいるのを聴いた時

他の人と自分を比べる、
ということは人間である以上
どうしてもしてしまいますよね。

しかも一緒に練習している仲間や
年齢が近い人、
同じような活動をしている人、
といった

「自分に近い人」に対して
嫉妬を感じることがあります。

ここで言う「近い」とは、
物理的な近さではなく、
自分と同じくらいの力量だと
思っている人
、という意味です。

人は圧倒的に自分と違う人
自分を比べることは、
しないのだそうです。

最初から「わーすごい!」
と思うため、素直に自分との差を
認められるということなんですね。

そうではなくて、

「この前まで自分と同じだったのに
どうして急にうまくなったの…」

と思った時に
その人に対して嫉妬を感じたり、
落ち込んだりするのだそうです。

人からマイナスの評価をもらった時

これも真面目な方ほど多いのですが、
仲間、お客さま、身内などから
少し何か言われると、
とても気にしてしまう
方がいます。

「ここはこうした方がいいんじゃない?」
「ここが気になったよ」
「まだまだだね」
「〇〇さんは上手かったのにね」

特に身内は容赦なく
感想を言ってきますから、
傷つくこともあります。

どんな人でも多かれ少なかれ
人からの評価は気になる
ものです。
でも気にし過ぎると楽しくなくなるので
注意が必要です。

落ち込んだ時の対処法

それでは、
以上のようなことが起こった時、
どうすればいいのでしょう?

私が思う解決策を
3つご紹介します。

人の朗読を意識的にたくさん聴く

「課題があり、わかっているのに
思うように読めない場合」は、
「人の朗読を意識的に
たくさん聴く」
ことをお勧めします。

以前から私は
「耳を育てること」
朗読上達のためには
とても大切とお伝えしてきました。

落ち込んだ時には、
自分が好きな人の朗読や、
初めての人の朗読など、
とにかくいろいろ聴いてみましょう。

上手な人のものだけでなく、
様々なタイプの朗読
聴くことがポイントです。

それによって、
あなたの耳が
いろいろな読みの違いを
聞き取れる
ようになってきます。

そうなるとある日突然、
自分の読みを
客観的に聴けるようになり、

あまりのできなさ加減に
別の意味で落ち込むことが
あります。

でも、そこに気づいてしまえば、
それを修正する方法を
考えられるので、
そこから抜け出すことはできます。

今の自分に必要なことについて
考えることができるからです。

とにかく
「違い」に気づく耳を持つ。
これが一番大切です。

自分がその人を意識していることを認める

「自分に近い人が
うまく読んでいるのを聴いた時」は、
自分がその人を意識していることを
きちんと認めましょう。

「このくらいなら自分にもできる」
「どうしてこの人が評価されるのか?」
「自分とそんなに違わないのに…」

このような気持ちには、
どんなに表現活動を行っていても
たまに見舞われます。

本当に、人は自分のことが
わからない
のです。
自分とその人は
他の人から見たら全然違うのに、

自分だけは同じだと
思ってしまう
のです。

これに関しては何も言えません。
そこを実感し、
常に謙虚でいることが大切ですが、

実感できなければ、
心底そう思うことは出来ない

からです。

ですから、
そう思わないようにしましょう、
とは私には言えません。
思うことがあっても仕方がありません。

ただ、自分がその人を
ライバルだと思っている、
ということは認めましょう。

「いえいえ、ぜーんぜん!
私と彼(彼女)は全然違うので
そんなこと思ってないですよー!」

と思うのではなく、

「はい!私は彼(彼女)を
とても意識しています」

と、自分の中で認めることができれば、
その気持ちを
プラスの方向へ変えていく
ことができます。

別に人に言わなくても良いのです。
自分の中で、自分はあの人を
意識してるんだなぁと
認めてみましょう。

もし自分よりその人が
年上だったり経験がある場合は、
なんとか追いつけるように
がんばろう
と思えるでしょう。

また後輩だったり、
自分より年下の人の場合は、

その人の良いところを認め、
自分も取り入れられないか
検討
してみましょう。

良きライバルの存在は、
自分を成長させます。

そのためには、
その人がライバルだと
自分自身で認める
ことが
必要なのです。

まずは感謝する

「人からマイナスの評価を
もらった時」は、
まずは感謝しましょう。

わざわざマイナスの評価を
人に言いに来る人には
ふたつのパターンがあります。

ひとつめのパターンの人は、
全く…あるいはほとんど悪気がなく、
思ったことを言わずにはいられない
というタイプの人です。

こういうタイプの人の言葉には
きちんと耳を傾けましょう。
言葉に嘘はないからです。

あなたにとってはきつい言葉でも、
聴いた感想を正直に話しています。
それはきちんと受け止め、

「聴いてくれてありがとう」
お礼を言いましょう。

その人が朗読を
やっていない方の場合、
あなたにとっては
的外れな感想かもしれません。

それでも、ひとりそう思う人がいた
ということは、
他にもそういう人がいた
可能性はあります。

そういうことに気づかせてくれるのは
とてもありがたいことです。
その時は傷ついたとしても、
プラスになる言葉です。

ふたつめのパターンの人は、
相手を落ち込ませようとして
わざとマイナスの評価を
言いに来る
人です。

こういう人は滅多にいません。
が、全くいないわけでは
ありません。

こういう時は
言葉を真正面から受け止めず、
話半分に聞いておきましょう。

対応としては、やはり
「聴いてくれてありがとう」と言って、
できるだけ速やかに
その人から離れましょう。

「そんな対応は申し訳ない…」
と思う真面目な人に
苦しむ人が多いです。

そういう人が持つ
負のオーラは伝染します。
聴いてくれたお礼だけ言って
あとは気にしないようにしてください。

どんな場合でもやってほしいこと

いろいろな理由で
落ち込むことはあると思いますが、
どんなことが理由であっても
確実にやっていただきたいのは、

「必ず自分の発表を見直す」

ということです。

自分が思っている表現と、
実際に表に出ている表現が
一致していないことは、
とても良くあります。

ですから落ち込んでいる気持ちを
奮い立たせて、
ぜひビデオを観てください。

「思ったよりひどくない!」
と思うこともありますし、
「こんな風に読んでたんだ…」
愕然とすることもあります。

それによって落ち込んだ気分が
救われることもあるでしょうし、
もしかしたらさらに
落ち込んでしまうかもしれません。

でも、自分のパフォーマンスを
確認することで、
確実にあなたのレベルが
上がります。

そうすると、
人の評価を気にせず、
自分できちんと
評価できる
ようになり、

不必要に落ち込むことが
少なくなります。

常に謙虚に、
でも自信をなくし過ぎることなく、
落ち着いて対応しましょう。

まとめ

今回は
「朗読していて落ち込んだ時の
対処法」
について
お話してきました。

人間ですもの。
たまには落ち込みます。

でも一晩寝たら
いつもの自分に戻りましょう。

そして前向きに、
自分の表現を追求し続けることが、
朗読を楽しむ上で
一番大切なことなのです。

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S-R Labo主宰
松井 みどり

元フジテレビアナウンサー。退社後はナレーターとして活動する一方、舞台活動もスタートし、芝居、朗読、朗読劇などの舞台に年に10本ほど参加。2014年より教える仕事も続けている。

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