緊張とどう付き合う?朗読会当日慌てないためのマインドセット

2030夜の図書委員会 8月

こんにちは!
「小説を演じる小説劇研究所」
S-R ラボ 松井みどりです。

今回は発表会などで、
緊張した時のマインドセットについて
お話しします。

「緊張」というものについて

緊張してもいい!

科学的に説明することはできませんが、
過去の自分自身の経験から言うと、
ある程度緊張することは
良いことだと思います。

緊張しているこということは、
集中しているということです。
以前「表現活動の楽しさは没入感!」
ということについて書きましたが、
没入するためにはやはり
集中することが大切だからです。

良い緊張感がある時は、
もちろんドキドキはしますが、
舞台上に上がって読み始めると、
すっと物語の世界に入っていけます。

逆に緊張感がないとどこか
注意力が散漫になり、
「あのお客さんの服、カラフルだなぁ」
「会場、こんなに明るかったっけ?」など、
物語と関係ないことに気を取られて
しまいます。

まずは、
「緊張することは良くないことだ」という
思い込みから自由になりましょう。

緊張は脳の大好物

最近、脳トレなど、
脳を健康に保つことに興味があるのですが、
この緊張というものは
脳の大好物なんだそうです。

脳は初めての刺激に
大きく反応するそうですよ。

初めての道を散歩すると良いっていう話
を聞いたことはありませんか?
知らない道なので、
脳がいろいろな刺激を受けるんでしょうね。

初めて人前で発表するってことは、
それのもっとすごいバージョンで、
脳はフル回転!

だから適度な緊張を感じる、
ということは脳トレにもなる!
というわけです。

「緊張」は悪いものじゃない
思えるようになってきましたか?

緊張にとらわれてしまった時の対処法

世界の中で自分ができることをしよう

まずは考え方についてです。

どうしようもなく
緊張しているなと思ったら、
「世界の中で、今、
自分ができる最大限のことをしよう」
思ってみましょう。

「ベストを尽くそう」
「うまくやろう」と考えると
自分のことを考えすぎるのだと思います。

その点「世界の中で」と付くだけで、
もっと広い視野から自分を客観視する
ことができます。

すると気持ちがスーッと楽になり、
自分がやるべきことに集中できるので、
結果、パフォーマンスの質が上がります。

そしてその時、
北極の平原を歩くシロクマ
イメージしてみてください。

「あなたが緊張しているその瞬間、
遠く北極の平原では
シロクマがゆったり歩いているのを
忘れないでください」

写真家・星野道夫さん
このようなことをおっしゃっていました。
私の大好きな言葉です。

あなたが緊張に
押しつぶされそうになっている、
まさにその時、
北極ではゆったりと時間が流れ、
シロクマが歩いている…
そう思うだけで、
深呼吸ができるようになります。

緊張して追い込まれた時に、
ぜひお試しください。

緊張している自分を実況する

とは言っても、
やはり緊張して心臓バクバク、
手汗もすごいし、真っ直ぐ歩けない…
という風に緊張にとらわれてしまった時は、
まずそういう状況になっている自分を
認めましょう。

緊張しているのに
「私は緊張していない」
と思い込もうとすると、
それがまたストレスとなって
どんどん緊張してしまうという
悪循環になります。

そういう時は、
緊張している自分を
実況中継してみましょう。

頭の方から始めます。

「頭が痛い気がする…
熱があるのかな。息が苦しい。
首、肩、ガチガチだ。
うわ、背中もすごい。
全然動けないよ…」

こんな感じで、
足先まで今自分がどんな状況か、
どんなことを感じているかを、
頭の中で実況中継するのです。

たいてい足先まで行くと、
ちょっと落ち着いて
息が吸えるようになります。

こうやって
客観的に自分の様子を言葉にすると、
少し落ち着きますよ。

自分の呼吸を数える

よく緊張した時に
深呼吸をしますね。
緊張すると、
やはり体が酸素を欲するんでしょう。

緊張呼吸
密接な関係があると思います。

1分間ひとりになることが
できるのであれば、
自分の呼吸を数えてみましょう。

瞑想などで
「今ここ」にある自分に意識を集中する、
ということを試したことがある方は
いらっしゃるでしょうか?

あれ、意外と難しいんですよね。
ついつい
「これでいいのかな?」
「この後どうなるんだろう」など、
意識が外へ飛んで行ってしまいます。

「1分間、自分の呼吸に集中する」
という方法もあるのですが、
これも難しい!

私は集中力がないのか、
すぐ違うことを考えてしまいます。

そこでおススメは、
自分の呼吸の数を数えること。

これなら
やることがはっきりしているので、
集中力が乱れそうになっても
立て直せます。

方法は
「い~ち」と心の中で言いながら
息を吸って吐く
の繰り返し。

30まで数えられたら、
かなり落ち着きます。
頭もすっきりして
クリアな状態になれます。

人目が気になる方は、
トイレの中など
自分ひとりになれる空間
お試しください。

まとめ

この緊張というものは、
表現活動を行う時には
切っても切れないものです。

緊張さえしていなかったら、
もっとうまくできたのに…
思っていた頃もありましたが、
今はそうは思いません。

緊張もひっくるめて、
全部自分の力。

そう思うと
「うまくやろう」という気持ちを
手放せるので、
以前ほど緊張しなくなりました。

あとは経験ですね。

何度も緊張する経験をしていると、
自分なりの対処法もできますし、
脳がその刺激に慣れてきます。

怖がらずに緊張も楽しんでみましょう。
あなたの脳は、絶対喜びます!

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S-R Labo主宰
松井 みどり

元フジテレビアナウンサー。退社後はナレーターとして活動する一方、舞台活動もスタートし、芝居、朗読、朗読劇などの舞台に年に10本ほど参加。2014年より教える仕事も続けている。

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