やっぱり体が資本です!舞台朗読に必要な体作りのススメ

こんにちは。
声と体で小説の世界を
生き生きと表現する舞台朗読研究所
S-R Labo 松井みどりです。

今回は
「舞台朗読に必要な
体作りのススメ」
についてお話します。

朗読に体作りが必要な理由

朗読って本を読むことでしょ?
どうして体作りが必要なの?

きっとこう思われる方が
多いと思いますが、
朗読にも体作りが必要です。

まずは、その理由を
ご説明しますね。

姿勢を保つため

舞台朗読をする時には、
体の状態を話に合わせて
変化
させます。

自分が表現したい姿勢を保つには、
ある程度の筋力が必要です。

例えば凛とした感じを出したい時は
姿勢を正しますし、
小悪人を表現する時には
背を丸めることが多いです。

そのような姿勢を保ちつつ
きちんと声を出すためには、
体幹をしっかり鍛えておくことが
とても重要です。

横隔膜を動かすため

横隔膜を動かすということは、
声を出す表現の基本です。

声や呼吸をコントロールしているのが
横隔膜だからです。

横隔膜は筋肉なので
動かせばトレーニングできます。

体の中ではありますが、
このトレーニングもとても大切ですし、
続ければ必ず効果が出ます。

体力をつけるため

声を出すことは
意外に重労働です。

ずっと話し続けた後、
ぐったりしてしまった経験は
ありませんか?

特に腹式呼吸で
しっかりした声を出し続けると、
かなり体力を消耗します。

ある程度の体力がないと、
長めの話や集中が必要な話を読む時に
読み続けることが難しくなります。

具体的なトレーニング方法

それでは具体的に、
どんなトレーニングをすれば
いいのでしょうか?

重要だと思うものを
いくつかあげてみますね。

体幹トレーニング

「姿勢保持」のためには
とにかく体幹を鍛えることが
重要です。

体幹とは体から
頭、両腕、両足を除いた部分。

このトレーニングには
本当にいろいろな種類があります。

いちばん有名なのは
プランクという、
肘をついて腕立て伏せのような
姿勢を保持する、というものです。

私はこのプランクが
ちょっと苦手なので…
これも有名な「デッドバグ」
ご紹介します。

1)床に寝転びます
2)両腕を垂直にあげます
3)そのまま両足を垂直に上げ、
膝を90度に曲げます。
4)右手を頭の上の方に倒しながら
左脚を伸ばし、床ギリギリの高さで
ストップします
5)ゆっくり元に戻します
6)続いて左手と右脚で
同じことを行います

注意点は、手と足を伸ばす時に
腰が浮かないようにすることです。

10回を3セットが基本ですが、
ご自分の体力に合わせて
行ってみてください。

息歌トレーニング

横隔膜トレーニングでは
ドギーブレスをおススメしています。
このようなレッスンも行っていますので、
興味がある方はご覧ください。

ここでは別のトレーニングを
ご紹介します。
「息歌(いきうた)トレーニング」です。

これは歌を、声を出さずに
息だけで歌うトレーニングです。

1)初めにお腹をへこませながら
体の中の空気を全部吐き切ります。
2)肩を上げず、お腹を膨らませながら
息を吸います
3)お好きな歌をいち音ずつ、
横隔膜を動かしながら
声を出さず息だけで歌います

流れとしては、こんなところです。
いち音ずつ歌う、ということを
補足しますね。

「朧月夜(おぼろづきよ)」
例にしてご説明します。

なのはなばたけに いりひうすれ
みわたすやまのは かすみふかし
はるかぜそよふく そらをみれば
ゆうづきかかりて においあわし

この歌を、いち音ずつ
お腹をへこませながら
歌います。

まず「な」の形に口を動かして
「な」と言うつもりで
お腹をへこませて息を吐きます。

次に「の」の形に口を動かして
同様に、お腹をへこませて
息を吐きます。

「はー」と音を伸ばすところは
そのまま息を「はー」と
お腹をへこませながら吐きます。

この時、歌と同じだけ
息を伸ばしてください。

ちょっと苦しいかもしれませんが、
お腹をへこませながら耐えましょう!

お腹を緩めると自然に空気が
口から入ってきます。
すぐにお腹をへこませて
次の「な」の息を吐きます。

…という風に、いち音ずつ
音を切って、
お腹をペコペコ動かしながら
ゆっくり息だけで歌ってください。

お腹が痛くなる方も
いると思いますが、
それはうまく横隔膜を
刺激できた証拠です。

このトレーニングは
体幹トレーニングにもなりますし、
声を出さないので
部屋の中で気軽に行えます。

有酸素運動

最後は王道の
有酸素運動です。

やはり体全体を整えて
体力をつける
ためには、
有酸素運動がどうしても
必要になります。

ウォーキング、ランニング、
水泳、自転車、ダンス
など、
これまた様々な方法がありますので、
ご自分に合ったものを選んでください。

おススメはウォーキングです。
なんといっても手軽です!

コツは、骨盤を前後に動かす
イメージで歩くことです。

足で歩こうとせず、
骨盤を前に出すから足がついてくる、
というイメージで
歩いてみてください。

最初はたどたどしくなってしまう
かもしれませんが、
この歩き方だと腹筋も鍛えられ、
歩くスピードも速くなります。

慣れてきたら階段を上がる時にも
骨盤で上がってみましょう。

まとめ

今回は
「舞台朗読に必要な
体作りのススメ」
についてお話しました。

朗読は、体を使った表現です。
その基本となる体を
トレーニングすることは、
楽器を手入れするのと同じです。

ぜひご自分の体に興味を持ち、
無理はせず、とにかく
長く続けてみてください。

「筋肉は裏切らない」
と言っている先生がいましたが、
私もそう思います!

健康で使える体を手に入れて、
長く舞台朗読を楽しみましょう!

S-R Labo主宰
松井 みどり

元フジテレビアナウンサー。退社後はナレーターとして活動する一方、舞台活動もスタートし、芝居、朗読、朗読劇などの舞台に年に10本ほど参加。2014年より教える仕事も続けている。

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